地震のたびに、同じ詐欺が繰り返されています。災害に便乗する手口を、警察庁・国民生活センターの発表から整理しました

地震のたびに、同じ詐欺が繰り返されています。災害に便乗する手口を、警察庁・国民生活センターの発表から整理しました 災害便乗型

地震のたびに、同じ手口が繰り返されています。令和8年(2026年)に起きた熊本地震でも、発生から間もない2026年7月29日、警察庁が「震災に便乗した悪質事犯にご注意」と、X(旧Twitter)で注意喚起を出しました(出典:警察庁 震災に便乗した悪質事犯にご注意)。今回は、この注意喚起と、国民生活センターの資料をもとに、災害に便乗する詐欺・悪質商法を整理します。

義援金を名目にした詐欺、3つのパターン

警察庁の注意喚起では、義援金に関連する詐欺として、次の3つが挙げられています(出典:同上)。

  • 公的機関や災害支援団体等をかたり、義援金の募集を名目に現金、電子マネー、暗号資産等をだまし取る詐欺
  • 被災者の身内や友人等を装い、困窮を理由に送金を求める詐欺
  • 警察官を装い、震災に関連した理由により送金を求める詐欺

いずれも「震災」という誰もが心を動かされる状況を利用し、確認する余裕を与えずに送金させようとする点は共通しています。警察庁は「寄付先が不透明な募金は詐欺の可能性あり」とも明記しています。募金をする際は、その場の勢いで振り込まず、団体名を自分で調べてから公式の窓口を通すようにしてください。

「無料点検」から始まる、悪質リフォーム商法

災害の直後は、訪問による悪質商法にも注意が必要です。警察庁の注意喚起でも「被災者宅を訪問し、災害時に必要となる物品の販売や家屋の修繕等を、うそを交えたり、不安をあおったりして契約させる行為」が特定商取引等事犯として挙げられています(出典:同上)。

国民生活センターは、より具体的な手口として、次のようなパターンを紹介しています(出典:国民生活センター ご用心 災害に便乗した悪質商法)。

  • 「屋根の点検をする」と訪問し、高額な工事契約を迫る
  • 無料点検の後で「このまま放置すると雨漏りする」などと不安をあおり、契約させる
  • 依頼していないのに承諾なく作業(ブルーシートの設置等)を進め、後から高額な請求をする

「無料点検」という言葉自体は違法ではありませんが、そこから不安をあおって契約に持ち込む流れが定番になっています。訪問してきた業者に、その場で契約書にサインしないことが、まず一番の防御になります。

「保険金で無料になる」という勧誘にも要注意

もう一つ、国民生活センターが注意を呼びかけているのが、火災保険を使った修理の勧誘です。「損害保険で雨どいの修理ができる」「経年劣化で壊れたものも保険でできる」と業者が突然訪問してくるケースが、実際の相談事例として報告されています(出典:同上)。中には、保険金請求の期限が半年に迫っていると急かして「保険金請求のためのサポート」を契約させ、後からクーリング・オフしたいと相談が寄せられた事例もあります。

国民生活センターは、消費者へのアドバイスとして次の2点をはっきり挙げています(出典:同上)。

  • 「保険金を使って自己負担なく住宅修理ができる」と勧誘されても、すぐに契約せず、加入先の保険会社や保険代理店に相談する
  • 経年劣化による損傷と知りながら、自然災害による損傷だと偽って保険金を請求することは、絶対にやめる

「保険を使えばタダ」という言葉は業者側の営業トークであって、その保険が実際に使えるかどうかを判断できるのは、あなたの保険会社だけです。訪問してきた業者ではなく、まず自分が加入している保険会社や代理店に直接確認してください。

共通しているのは、「確認させない」という型

義援金詐欺も、訪問商法も、根っこにある型は同じです。「震災」「今すぐ」「あなたのためを思って」という言葉で、確認する時間を与えずに事を進めようとします。当サイトの電話型の記事で紹介した「焦らせる・秘密にさせる・電話を切らせない」という型と、根本的には同じ構造です。

国民生活センターが挙げるアドバイスも、特別なことではありません。

  • 契約はその場で決めず、複数の業者から見積もりを取って比較する
  • 保険会社や代理店に相談してから判断する
  • 不審な電話は切る、突然の来訪は断る
  • 契約してしまっても、クーリング・オフの制度が使える場合がある

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離れて暮らすご家族が被災した地域にいる場合、こうした訪問業者や不審な電話への対応を、本人だけに任せきりにしないことが大切です。見守りサービス・みまもりGPSのような仕組みを取り入れておくと、「知らない業者が来た」「変な電話があった」という話を、日頃から聞きやすくなります。

まとめ:災害のたびに、同じ手口が繰り返されます

義援金詐欺も悪質リフォーム商法も、決して新しい手口ではありません。それでも災害が起きるたびに、同じパターンの被害が繰り返し報告されています。「震災」「保険」「あなたのため」という言葉が出てきたときほど、いったん立ち止まって、確認する時間を自分から作ってください。

不審な電話や訪問があった場合は、警察相談専用電話「#9110」、契約に関する相談は消費者ホットライン「188」へ、遠慮なく相談してください。

(当サイトは個人が運営する情報サイトであり、警察・自治体などの公的機関とは関係ありません。記載内容は警察庁・国民生活センター等の公表資料をもとに整理したものです。実際の被害に関するご相談は、警察相談専用電話「#9110」・消費者ホットライン「188」など公的な窓口へお願いします。)

→ 地震も台風も豪雨も。災害に便乗する詐欺・悪質商法を、まとめて整理しました

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