地震、台風、豪雨。日本では毎年のように、どこかで自然災害が起きています。そして、災害が起きるたびに、決まって同じパターンの詐欺・悪質商法が繰り返し報告されています。このページでは、当サイトでこれまで整理してきた「災害に便乗する手口」を、まとめてご紹介します。
大きく分けて、3つのパターンがあります
警察庁・国民生活センターなどの公表資料を整理すると、災害に便乗する手口は、おおむね次の3つに分けられます。
①義援金・寄付金を狙う詐欺
公的機関や災害支援団体をかたり、義援金の名目で現金・電子マネー・暗号資産をだまし取る手口です。被災者の身内や友人、あるいは警察官を装って送金を求めるパターンもあります。
②訪問して不安をあおる悪質リフォーム商法
「屋根の点検をする」と訪問し、無料点検の後で「このまま放置すると雨漏りする」などと不安をあおって、高額な工事契約を結ばせる手口です。依頼していないのに勝手に作業を進め、後から高額請求するケースも報告されています。
③保険金を使った修理という口実の勧誘
「損害保険を使えば自己負担なく修理できる」と業者が訪問し、保険金請求の代行を持ちかける手口です。保険金請求の期限が迫っていると急かして契約させ、後からクーリング・オフの相談が寄せられるケースもあります。
この3つの手口を、令和8年(2026年)の熊本地震を例に、警察庁・国民生活センターの発表から詳しく整理した記事を別にまとめています。あわせてご覧ください。
→ 地震のたびに、同じ詐欺が繰り返されています。災害に便乗する手口を、警察庁・国民生活センターの発表から整理しました
なぜ、災害のたびに同じ手口が繰り返されるのか
3つの手口はそれぞれ違う形をしていますが、根っこにある構造は同じです。災害という非常事態は、人の判断力を一時的に鈍らせます。普段なら「怪しい」と気づけることも、混乱の中では確認する余裕がなくなります。さらに、義援金や保険金といった「困っている人を助けたい」「少しでも早く生活を立て直したい」という善意や焦りにつけ込む点も共通しています。
当サイトの電話型の記事で整理した「焦らせる・秘密にさせる・電話を切らせない」という詐欺の基本構造は、災害便乗型にもそのまま当てはまります。災害という文脈が変わっても、相手を急がせて考える時間を奪う、という手口の本質は変わりません。
共通して効く対策は、シンプルです
- その場で契約・送金をしない。一度持ち帰り、家族や周囲に相談してから判断する
- 義援金は、自分で調べた確かな団体を通して送る。公的機関が電話等で義援金を求めてくることはありません
- 保険金が使えるかどうかは、業者ではなく自分が加入している保険会社・代理店に確認する
- 複数社から見積もりを取り、比較検討する
- 契約後でも、クーリング・オフができる場合がある
どれも特別なことではありません。「その場で決めない」という、たった一つの行動を徹底するだけで、多くの被害は防げます。
※この段落にはアフィリエイトリンクを含みます。
離れて暮らすご家族が被災地域にいる場合、災害直後は特に、こまめに連絡を取り合うことが備えになります。見守りサービス・みまもりGPSのような仕組みがあると、「知らない業者が来た」「変な電話があった」という話を日頃から聞きやすくなります。
まとめ
災害に便乗する詐欺・悪質商法は、義援金詐欺・悪質リフォーム商法・保険金勧誘商法の3つに大別できます。どれも「災害という非常事態で判断力が鈍っている」「善意や焦りがある」という状況につけ込む点で共通しています。契約や送金は必ず一度持ち帰り、公的な窓口や自分が信頼できる相手に確認する。この習慣を、家族で共有しておいてください。
不審な電話や訪問があった場合は、警察相談専用電話「#9110」、契約に関する相談は消費者ホットライン「188」へご相談ください。
(当サイトは個人が運営する情報サイトであり、警察・自治体などの公的機関とは関係ありません。記載内容は警察庁・国民生活センター等の公表資料をもとに整理したものです。実際の被害に関するご相談は、警察相談専用電話「#9110」・消費者ホットライン「188」など公的な窓口へお願いします。)
→ 離れて暮らす親の実家が被災したとき、まず確認したい3つのこと
SNSを使った新しい義援金詐欺の手口については、こちらの記事で詳しく掘り下げています。「助けてください」というSNS投稿から始まる、新しい義援金詐欺の手口 →
火災保険を使った住宅修理の勧誘トラブルについては、こちらの記事で詳しく掘り下げています。「保険を使えば、無料で直せます」。住宅修理の勧誘トラブルは、10年で24倍に増えました →
あわせて読みたい:地震で電話がつながらないとき、離れて暮らす家族とどう連絡を取りますか。
NEWSLETTER
最新の詐欺手口を、週1回メールでお届けします
新しい手口の解説記事や、その週に報じられた詐欺事件のまとめを無料で配信します。ご家族への注意喚起にもお使いください。
運営:詐欺手口アーカイブ(info@sagi-teguchi-archive.com)。メール内のリンクからいつでも配信停止できます。


コメント