2026年9月12日から9月18日にかけて報じられた、特殊詐欺・SNS型詐欺の事件をまとめました。この週に三重県警察が公表した事件は、日次記録(9月17日・9月18日)でも取り上げています。
この週の記録
東京都:副業のあっせんを装い暗号資産をだまし取った疑い、グループのトップら2人を逮捕
警視庁特別捜査課は9月18日までに、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)などの疑いで、詐欺グループのトップとされる男(37)と、指示役とされる男(31)を逮捕しました。警察は2人の認否を明らかにしていません。2025年11月中旬、仲間と共謀し、副業をあっせんする会社の社員を名乗って東京都内の20代の女性に電話をかけ、「副業を始めるには保証金が必要」などとうそを言って、ビットコイン約50万円相当を送金させ、だまし取った疑いがあるとされています(出典:時事ドットコム、東京新聞(共同通信配信))。
時事通信によると、グループはインターネットで副業を検索したときに「スマホ一つで手軽」「簡単な作業で利益を得られる」といった広告が表示されるようにし、応募してきた人に電話をかけていたとされています。共同通信は、全国で同様の手口による詐欺被害が計15億円以上あると報じており、KSBニュースは、2024年6月以降、1,000人を超える被害者がいるとみられると伝えています(出典:KSBニュース)。警視庁はこれまでに、かけ子など計13人を逮捕し、うち12人が起訴されたということです。
副業詐欺の相談状況は副業詐欺の記事で整理しています。
東京都:海外の詐欺拠点へ移送する目的で女性を誘拐した疑い、暴力団組員を再逮捕
警視庁は9月15日、所在国外移送誘拐の疑いで、指定暴力団の組員の男(26)を再逮捕したと発表しました。逮捕は6回目です。再逮捕の容疑は、2025年8月上旬、海外の特殊詐欺拠点でかけ子をさせる目的で、当時20歳の女性に「金に困っているなら海外行くか。3カ月で500万稼げる。犯罪じゃない」などと勧誘し、東京都荒川区の宿泊施設に誘拐して、8月下旬までの約2週間滞在させたとされるものです(出典:東京新聞(会員限定記事))。警視庁は男の認否を明らかにしていません(出典:KSBニュース)。
TBSの報道によると、この女性は東南アジアの特殊詐欺の拠点を転々とし、かけ子をさせられていたということです(出典:ライブドアニュース(TBS NEWS DIG配信))。金額の大きさだけを前面に出し、仕事の中身をぼかす誘い方は、闇バイトの求人を見分けるときの注意点としても挙げられます。求人の見分け方は闇バイトの求人の記事で整理しています。
岡山県:警察官を装ってキャッシュカードを郵送させた疑い、長野県の男を逮捕
9月14日、長野県の無職の男(46)が、詐欺の疑いで逮捕されました。男は氏名不詳者らと共謀し、警察官などになりすまして、津山市の女性(76)からキャッシュカードをだまし取ろうとしたとされています。2026年6月29日、氏名不詳者らが女性の家に電話をかけ、「あなた宛ての荷物で大量の札束と覚醒剤が発見された」「あなたの無実を証明するためにキャッシュカードを送ってください」とうそを言い、7月8日にカードを郵送させてだまし取った疑いです。男は「身に覚えがなく詐欺はしていません」と容疑を否認しているということです(出典:KSBニュース)。
この女性のカードでは現金40万円が引き出されており、女性は別に現金130万円も郵送していたとされます。警察は、匿名・流動型犯罪グループ(いわゆる「トクリュウ」)による犯行も視野に、捜査を進めているということです。警察官を名乗り「あなたの潔白を証明するため」と協力を求める流れは、ニセ警察詐欺の記事で解説している典型的なパターンです。
香川県:「出金の前に税金が必要」と、投資詐欺の被害者へ再び要求。現金を受け取った疑いで男を逮捕
9月15日、香川県警高松北警察署は、茨城県の無職の男(56)を詐欺の疑いで逮捕しました。高松市の60代の女性は、「富裕層資産形成計画」という投資話で、すでに現金をだまし取られていました。男は氏名不詳者らと共謀し、その女性からさらに現金をだまし取ろうとしたとされています。2026年8月26日、氏名不詳者らがSNSで「出金の前に税金の支払いが必要です」「1,442万2,702円が今回支払う税金額です」とうそのメッセージを送り、9月1日、高松市内で、投資関係者を名乗って女性から現金1,442万2,702円を直接受け取った疑いです(出典:KSBニュース)。
やり取りに違和感を覚えた女性が9月2日に警察へ届け出て、発覚したということです。男は「詐欺のお金を受け取ったことに間違いありません」と容疑を認めており、警察はトクリュウとみて捜査を続けています。「出金しようとすると、税金や手数料を先に払うよう求められる」という段階は、SNS型投資詐欺の記事でも触れている、この手口の典型的な流れです。
この週の傾向
今回の4件のうち3件は、お金やカードを差し出させる理由が、相手から一方的に用意されていました。副業の「保証金」、無実を証明するための「キャッシュカードの郵送」、出金のための「税金」です。どれも、本来の取引や手続きにはない支払いや提出を「必要だ」と説明する形で、応募した人や、疑いをかけられた人、すでに被害に遭った人の側に負担を求めています。残る1件(海外への移送)は、お金ではなく「高収入」という言葉で人を連れ出そうとした事案でした。
被害が起きてから逮捕までの期間にも、大きな差が出ています。高松北署の事案は、現金の受け取り(9月1日)から逮捕(9月15日)まで約2週間、津山署の事案はカードの郵送(7月8日)から約2か月でした。一方、副業詐欺は2025年11月の被害から約10か月後、海外移送は2025年8月の事案から約1年後の逮捕です。
この週の3件から見える手がかりは、「先にお金やカードを差し出すよう求められたら、いったん立ち止まる」ことです。応募した仕事でも、警察を名乗る電話でも、出金の手続きでも、その場で決めず、家族や警察相談専用電話(#9110)に一度相談してください。
(当サイトは個人が運営する情報サイトであり、警察・自治体などの公的機関とは関係ありません。記載内容は報道各社の報道をもとに要約したものです。)
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