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この記録は個人が公的機関の公表情報と報道をもとにまとめたものです。捜査の詳細や被害者の特定につながる情報は掲載していません。
千葉県警の10月6日付ファイルに、警察官をかたる電話de詐欺が1件載った
2026年10月7日、千葉県警察「最新事件・事故ファイル」の10月6日付(ページ番号03782)を生HTMLで確認しました。前日の記録では未公開だったページです。10月7日付(03783以降)は本稿作成時点で未公開でした。
10月6日付には、鴨川警察署から電話de詐欺の発生が1件公表されています。原文は次のとおりです。
「9月2日から同月29日までの間、仲間と共謀の上、警察官等をかたり、女性(66)方等に電話を掛け、「あなたに詐欺の容疑がかかっており、口座が凍結される。身の潔白を証明するため、ネットバンキングを開設し、あなたの口座のお金を送金すること。」などとうそを言い、複数回にわたり、指定する口座に現金を送金させ、だまし取る事件が発生」
公表された期間は9月2日から29日までの約4週間で、送金は複数回に分かれています。「ネットバンキングを開設し」とあるように、送金の手段そのものを新しく用意させたうえで送金させる流れです。電話の回数や被害額は千葉県警の公表に含まれていないため、この記録にも書きません。
(出典:千葉県警察「最新事件・事故ファイル(2026年10月6日)」)
今日見つけた全国の報道4件は、ニセ警察詐欺とSNS型投資詐欺に集中していた
警察の発表を伝える報道のうち、配信元の記事を直接開いて本文と配信日時を確認できたものを記録します。発表日と配信日が別の日になっているものがあるため、ここでは見つけた日の記録として扱います。
茨城県筑西市の男性(72)、暗号資産約6,921万円相当(10月7日発表)
茨城新聞の報道(2026年10月7日20時16分配信)によると、茨城県警筑西署は7日、筑西市の男性(72)が、SNSで知り合ったオンラインショップ運営支援会社のカスタマーサポートを名乗る者に、暗号資産約6,921万円相当をだまし取られたと発表しました。同署はSNS型投資詐欺事件として調べています。
記事によると、男性は7月23日ごろ、動画投稿アプリで副業などを紹介するアカウントにメッセージを送り、LINEとショップ運営用サイトのアカウントを登録しました。最初に暗号資産約92万円相当を送ると、サイト上で利益が出ているように表示され、利益と称した暗号資産8,000円相当が自身の取引所アカウントに送られてきたとされています。その後、7月29日から9月7日までの間に12回にわたり、計約6,829万円相当を指定アドレスに送金しました。
入口は投資ではなく、オンラインショップの運営という副業の話で、最初に少額の「利益」を実際に戻すことで信用させる流れになっています。SNS型投資詐欺の統計や心理の仕組みは、当サイトのSNS型投資詐欺の深掘り記事にまとめています。
福岡県久留米市の女性(82)、「だまされたふり作戦」で受け取り役を現行犯逮捕(10月5日)
読売新聞の報道(2026年10月7日11時46分配信)によると、福岡県警久留米署は5日、警察官をかたる「ニセ警察詐欺」で久留米市の女性(82)から現金1,000万円をだまし取ろうとしたとして、30歳の容疑者を詐欺未遂容疑で現行犯逮捕しました。女性は9月30日に近くの交番へ相談し、県警と協力して「だまされたふり作戦」のためにやり取りを続けていました。
発表によると、容疑者は氏名不詳者と共謀し、9月下旬頃から警察官などになりすまし、「あなた宛ての宅配物の中から他人名義のキャッシュカードを発見した」「容疑を晴らすためにあなたの現金を確認する」などと電話でうそを言い、玄関前に現金1,000万円を置くよう指示したとされています。5日、玄関前の紙袋を回収した容疑者を警戒中の署員が逮捕しました。容疑者は「中に何が入っているか知らなかった」と否認する一方、「報酬がもらえるとのことで、指示された場所に行った」と話しているとされています。
「あなた宛ての宅配物の中から他人名義のキャッシュカードを発見した」という入口は、本人に心当たりがなくても否定しにくい設定です。この件では、電話を受けた女性が相談した時点から警察が関わり、受け取りに来た人物の逮捕につながりました。
長野県上水内郡の女性(50代)、暗号資産1,780万円相当(10月6日報道)
長野朝日放送の報道(2026年10月6日19時3分配信)によると、上水内郡に住む50代の女性に対し9月、郵便局員や警察官を名乗る男から電話などがありました。警察官を名乗る男は「マネーロンダリング事件であなたに犯人の疑いがある」「無実を証明するために調べる必要がある」などと言い、暗号資産を送るよう指示しました。女性は2回にわたり1,780万円相当の暗号資産を送金し、だまし取られたとされています。
報道では、警察が「警察官が捜査名目でSNSを利用したりお金を要求することはない」として、「電話でお金に関する話をされたら一人で判断せず、家族や警察などに相談して」と注意を呼びかけたことも伝えられています。
山口県宇部市の女性(50代)、現金1,970万円余り(10月5日報道)
NHKの報道(2026年10月5日17時52分配信)によると、宇部市の50代の女性がSNSを通じてうその投資話を持ちかけられ、現金1,970万円余りをだまし取られました。警察はSNS型投資詐欺とみて捜査しています。記事本文のうち本稿作成時点で直接確認できたのはここまでのため、経緯の詳細は書きません。
今日確認した5件(千葉1件と報道4件)のうち、警察官をかたる手口が3件、SNSを入口にした投資名目の手口が2件でした。警察官をかたる手口の統計や、支払い手段が暗号資産に移っている点は、当サイトのニセ警察詐欺の深掘り記事で扱っています。
警察庁が10月2日に出した8月末の暫定値でも、この2つの手口が被害額の上位2つだった
警察庁のSOS47は2026年10月2日、「令和8年8月末における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」を公表しています。今日の5件が全国の傾向のどこに位置するかを見るため、該当部分を確認しました。
令和8年8月末の特殊詐欺全体は、認知件数29,687件、被害額2,360.7億円(前年同期比+3,732件、+588.4億円)とされています。手口別の上位2つは次のとおりです(いずれも暫定値)。
- SNS型投資詐欺:7,097件(+2,347件、+49.4%)、被害額937.4億円(+328.0億円、+53.8%)
- ニセ警察詐欺:6,346件(−274件、−4.1%)、被害額728.6億円(+155.1億円、+27.0%)
ニセ警察詐欺は件数が前年同期より減っているのに、被害額は増えています。1件あたりの金額が大きくなっている状態です。今日の報道でも、筑西市と長野の2件は被害額が1,000万円を超え、未遂に終わった久留米の件も要求された現金は1,000万円でした。
(出典:警察庁 SOS47「令和8年8月末における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」2026年10月2日)
千葉県警は「ニセ警察詐欺」をこう定義し、警察からの注意喚起ではしない話を4つ挙げている
千葉県警察の「電話de詐欺」とは、のページでは、ニセ警察詐欺が次のように定義されています。鴨川署・久留米署・長野の3件は、いずれもこの定義のとおりの流れです。
「警察官や検察官などの捜査機関を名乗り、「あなた名義の携帯電話や口座が不正に利用されている」、「あなたに犯罪の容疑がかかっている」などと言って、容疑を晴らすための口座や資産の捜査名目として、金銭等をだまし取る手口です。」
同じページには、令和8年4月から電話de詐欺の類型を10類型から13類型に変更し、これまでオレオレ詐欺または預貯金詐欺に分類していたニセ警察詐欺を個別の類型として分離させた、という説明もあります。
また千葉県警は、自動音声電話による注意喚起を行っていることを案内するページで、「警察からの注意喚起では、次のようなお話は絶対にしません」として、次の4つを挙げています。
- 家族構成、携帯電話番号などの個人情報を聞き出す。
- 取引先銀行名、口座番号、預貯金残高、暗証番号などを聞き出す。
- キャッシュカードや現金を警察官や銀行員などに預けるよう指示する。
- 現金の振込みや送金を指示する。
このページは千葉県警が自分たちの注意喚起の電話について説明したものですが、「現金の振込みや送金を指示する」話があれば電話de詐欺であり、速やかに110番や最寄りの警察署に通報してほしい、と書かれています。今日の鴨川署の件(口座のお金を送金すること)は4つ目にそのまま当たります。長野の件(暗号資産を送るよう指示)と久留米の件(玄関前に現金を置くよう指示)は、現金の振込みや預け入れとは形が違いますが、警察を名乗る相手がお金を動かすよう指示している点は同じです。
(出典:千葉県警察「「電話de詐欺」とは」「詐欺被害防止を目的とした自動音声電話による注意喚起の実施について」)
確認した情報源と確認日
- 千葉県警察「最新事件・事故ファイル(2026年10月6日)」(ページ番号03782):https://www.police.pref.chiba.jp/kohoka/orders_prefecture_03782.html
- 千葉県警察「「電話de詐欺」とは」:https://www.police.pref.chiba.jp/seisoka/safe-life_fraud-about.html
- 千葉県警察「詐欺被害防止を目的とした自動音声電話による注意喚起の実施について」:https://www.police.pref.chiba.jp/seisoka/safe-life_fraud-call.html
- 警察庁 SOS47「令和8年8月末における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」(2026年10月2日):https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/new-topics/261002/01.html
- 茨城新聞クロスアイ「SNS型投資詐欺 筑西の72歳男性、6921万円相当被害 茨城」(2026年10月7日20時16分配信・Yahoo!ニュース):https://news.yahoo.co.jp/articles/90b2fcaee3bc7cda0a065e86443e054b2bcf94ba
- 読売新聞オンライン「ニセ警察詐欺「だまされたふり作戦」82歳女性が協力…」(2026年10月7日11時46分配信・Yahoo!ニュース):https://news.yahoo.co.jp/articles/c2250a7507e5bf553d6da89112d99e361ce9e2e6
- abn長野朝日放送「「あなたに犯人の疑い」ニセ警察信じ…50代女性が暗号資産1780万円相当の詐欺被害【長野】」(2026年10月6日19時3分配信・Yahoo!ニュース):https://news.yahoo.co.jp/articles/a55a75267817ee1bb96e3ce69800750e6857173d
- NHK「宇部 50代女性がSNS型投資詐欺で1970万円余被害」(2026年10月5日17時52分配信):https://news.web.nhk/newsweb/na/nd-20261005de54780
- 確認日:2026年10月7日
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