逮捕されたら、その後どうなるのか。少年と成人、それぞれの手続きの流れを整理しました

逮捕されたら、その後どうなるのか。少年と成人、それぞれの手続きの流れ 闇バイト型

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もし、うちの子が逮捕されたら。そのあと、いったいどうなるのか。ハブ記事では「受け子は詐欺罪、出し子は窃盗罪」という罪名の重さをお伝えしましたが、この記事では、逮捕された後に実際に何が起きるのか、手続きの流れそのものを整理します。

逮捕から48時間、まず検察官に送られます

警察に逮捕された場合、まず何が起きるのか。刑事訴訟法第203条は次のように定めています。

「留置の必要があると思料するときは被疑者が身体を拘束された時から48時間以内に書類及び証拠物とともにこれを検察官に送致する手続をしなければならない」

つまり、逮捕から48時間以内に、警察から検察官へ事件が引き継がれます。この時点ではまだ「起訴された」わけではなく、事件が検察官の手に移った、という段階です(出典:e-Gov法令検索「刑事訴訟法」)。

20歳以上の成人の場合、勾留は最大20日間まで延びます

20歳以上が対象の場合、検察官はさらに身柄の拘束を続けるかどうかを判断します。ここで「勾留」という手続きが入ります。刑事訴訟法第208条には、こう定められています。

「勾留の請求をした日から10日以内に公訴を提起しないときは、検察官は、直ちに被疑者を釈放しなければならない。裁判官は、やむを得ない事由があると認めるときは、検察官の請求により、前項の期間を延長することができる。この期間の延長は、通じて10日を超えることができない」

整理すると、勾留は原則10日間、延長されてもさらに10日間までで、合計で最大20日間という上限が法律で決まっています(出典:同上)。この期間のうちに、検察官は起訴するか、不起訴にするかを判断します。起訴されれば刑事裁判に進みますが、証拠が不十分だったり、初犯で反省が認められたりする場合には、不起訴で釈放されることもあります。ハブ記事で紹介した実刑判決はあくまで一つの実例であり、逮捕された全員が同じ結果になるとは限りません。

20歳未満は「少年」ですが、18・19歳は少し違います

ここが、家族にとって特に知っておいてほしいポイントです。少年法が対象とするのは20歳未満ですが、2022年4月の法改正により、18歳・19歳は「特定少年」という区分になりました。民法上は18歳から成人になった一方、少年法の対象年齢はこれまでどおり20歳未満のまま維持されたことによる整理です(出典:刑事事件相談弁護士ほっとライン「少年法改正|成年年齢引き下げにあわせ18歳・19歳は『特定少年』に」)。

特定少年であっても、17歳以下と同じく、すべての事件がまず家庭裁判所に送られる「全件家裁送致」という原則は維持されています。いきなり成人と同じ刑事裁判にかけられるわけではありません。ただし、その先が異なります。17歳以下の場合、家庭裁判所から検察官に事件を戻す「逆送」は、「故意に被害者を死亡させた」といった重大事件にほぼ限られます。一方、特定少年は「短期1年以上の懲役・禁錮にあたる罪」であれば逆送の対象になり、この中には強盗や組織的詐欺も含まれています。

ここで注意したいのが、闇バイトの受け子・出し子は、単純な詐欺罪・窃盗罪ではなく「組織的な犯行」として立件されることが多いという点です。単純な詐欺罪(刑法246条)は「10年以下の懲役」とだけ定められ、下限は特に定められていません。しかし、組織的な体制のもとで行われた詐欺には組織的犯罪処罰法が適用され、法定刑が「1年以上20年以下の懲役」に引き上げられます(出典:東京ディフェンダー法律事務所「組織的詐欺とは」)。この「1年以上」という下限が、まさに逆送の要件である「短期1年以上」に当てはまります。

つまり、闇バイトの多くは組織的な体制のもとで行われる以上、そこに関わった18・19歳は、17歳以下の少年に比べて、成人と同じ刑事裁判に進む可能性がより高いということです。逆送されれば、少年法上の特例(不定期刑など)は適用されず、成人と同じ刑罰の対象になります。逆送されずに家庭裁判所の審判に進んだ場合は、保護観察・少年院送致・児童自立支援施設等送致といった「保護処分」、または保護処分が不要と判断された「不処分」で終わることもあります。

法務省の説明によると、いずれのケースも、警察から送致された事件を検察庁が捜査したのち「家庭裁判所に送致」し、必要に応じて「観護措置」がとられ、少年鑑別所に収容されたうえで調査・審判が行われる、という流れそのものは共通しています(出典:法務省「刑事司法手続の流れ」)。

家族から弁護士を呼べる制度があります

逮捕された直後、家族としてまず何ができるのか。知っておきたいのが「当番弁護士制度」です。日本弁護士連合会の説明によると、この制度は各地の弁護士会が運営しており、「被疑者の留置・勾留されている場所に弁護士が出向き、無料で、面会の上、相談に応じる」というものです(出典:日本弁護士連合会「当番弁護士連絡先一覧」)。

重要なのは、この依頼は本人からだけでなく、ご家族やご友人からもできるという点です。逮捕の連絡を受けて何をすればいいか分からない、というときに、まず動ける手段の一つとして知っておいてください。

まとめ:逮捕は終わりではなく、手続きの始まりです

  • 逮捕から48時間以内に、事件は警察から検察官に引き継がれます
  • 成人の場合、勾留は原則10日間、延長されても合計で最大20日間です(刑事訴訟法208条)
  • 起訴されれば裁判に進みますが、不起訴で釈放される可能性もあります
  • 20歳未満は「少年」として全件が家庭裁判所に送られますが、2022年の法改正で18・19歳は「特定少年」となり、詐欺罪や窃盗罪も含む重い犯罪では、17歳以下より逆送(成人と同じ刑事裁判)の対象になりやすくなっています
  • 逆送されなければ、家庭裁判所の審判を経て、保護観察や少年院送致などの保護処分、または不処分が決まります
  • 各地の弁護士会が運営する「当番弁護士制度」を使えば、家族からの依頼で弁護士に無料で面会してもらうことができます

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本記事は個人が運営するサイトであり、警察・公的機関とは関係ありません。記載内容は掲載時点の公開情報に基づくものであり、個別の事案についての法的な助言ではありません。実際の対応については、弁護士等の専門家にご相談ください。

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